「ソニーグループ経営方針説明会」SCE平井氏 2008年度のゲーム事業は黒字化を目指す
ソニーグループは2008年6月26日、東京・品川本社にて同社の経営方針説明会を開催した。
ソニーは現在、液晶テレビ、デジタルイメージング、ゲーム、携帯電話といった売上高1兆円を超える4つの事業に加え、PC、ブルーレイディスク関連商品、コンポーネント、半導体などの各事業についても1兆円規模のビジネスに拡大、グループ内で7つの1兆円事業を創出しており、同社の製品は、今後ネットワークとの密なる関係を構築し、2010年度までに製品カテゴリーの90%をネットワーク機能内蔵、およびワイヤレスへと対応していくといった発表や、PLAYSTATION 3を使用したPLAYSTATION Network上でのビデオ配信サービスを展開する予定(北米では2008年夏より実装予定)などが明らかにされた。
またブラジル、ロシア、インド 中国といったBRICs諸国での年間売上高を2010年年度末までに倍増する予定だという。
ソニー取締役代表執行役会長兼CEO ハワード・ストリンガー氏は、2005年に発表した再生プランの実績レビューでは、2005年度は営業利益率−1.1%だったのに対し、2007年度は5.4%を達成、また連結営業利益率は4.2%となったことを明らかにし、これは商品カテゴリーの削減をはじめ、人員、資産売却、製造拠点の統廃合、コスト削減などを行った結果とのことだ。
ブラビア、PLAYSTATION 3といった現在苦戦を強いられているテレビやゲーム事業については「収益改善の目処は立っており、損益も回収できると見込んでいる」と述べていた。
またストリンガー氏は同社の年次株主総会同様、「ソニーの経営上の最優先事項は、第1にネットワークの対応とコンシューマエレクトロニクスと、テレビ事業の達成。第2にゲーム事業の黒字化の実現」といったことも述べていた。
経営方針説明会では、PlayStationファミリーのプラットフォームホルダーであるソニー・コンピュータエンタテインメント 代表取締役社長兼グループCEO 平井一夫氏も登壇。
平井氏はゲーム事業の基幹部分であるPlayStationビジネスについて「常日頃より、PS3のビジネスの基本はゲーム機であることを再確認し、2007年度は年末商戦において期待通りの売上を達成した」と述べた。
また、2007年度の各プラットフォームでの販売代数は、PSPが予想値900万台が実数値1400万台を達成、PLAYSTATION3は予想値1000万を上回る1400万台を達成したことが明らかにされた。
なお、各プラットフォームの累計発売タイトル数はPSPが1834タイトル、PS3が475タイトルと堅調にタイトル数を伸ばしているといった内容や、キラータイトルとしてSCEも全面的なバックアップを行ったKONAMI「メタルギア ソリッド 4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット」は、出荷本数が全世界で300万本を達成、日本ではPLAYSTATION3の販売台数が発売週の前週比と比較しても8倍を記録したことも明らかにされた。
平井氏は今後のPlayStation戦略として、基幹のゲーム事業のほか、ノンゲームとネットワークに焦点を当てたインタラクティブエンタテインメントの世界を構築していくことを発表した。
これは、“ゲームの世界をPS3で楽しんでいるユーザーはノンゲームも楽しめ、ネットワークを解することで、デジタルコンテンツをユーザーは同じクオリティで楽しむことができるといった部分や将来的には、ゲームを含めパッケージなどの枠を超えたインタラクティブを提供していきたい”という同社の方針のようだ。
ちなみにPS3は出荷台数のほぼ半数がインターネットに接続されており、同プラットフォーム上で使用するPLAYSTATION Network IDは世界累計で980万アカウントを突破、コンテンツのデータ配信料は86PetaBytes(DVD1層1700万枚)を超えたといったデータの累計が明らかにされた。
平井氏は、PlayStation経営方針説明会の冒頭でストリンガー氏が述べたビデオ配信サービス、ゲーム内動的広告、PlayStation HOME、そしてLife with PlayStation、PSPに接続するカメラ、マイク、GPS、ワンセグチューナーなどの展開についてを説明。
ビデオ配信サービスでは前述のとおり2008年夏に北米サービスの開始が予定されており、一部の映像コンテンツはハイビジョンで配信される予定だという。
また、秋のOBTに向けて準備をしているHomeは、サービス開始に向けて、まずゲームユーザーに向けてアプローチしていきたいと意気込みを見せていた。プレゼンテーション中では、「みんなのGOLF」をプレイしたユーザーのアバターにゴルフバッグや同タイトルのTシャツがプレゼントされるといった映像が公開されていた。
そのほかに一部ではすでに実装されているが、ゲーム内動的広告の実施などでの収益についても語られていた。
本日お披露目となったLife with PlayStationは、地球の各地方をライブカメラで配信したり、気温、雲の動きなどがリアルタイムで表示されるGoogle Earthに似たシステムで、現在は時間軸を同期させたアプリケーションのようなもので、ユーザー自身が撮った写真などをデータとして添付することも可能だという。
なお、主軸となるゲーム事業では、ミリオンセールスを狙えるようなタイトル配信を狙っていくという。
グループとしてプライオリティの高い、ゲーム事業の黒字化について平井氏は、コストダウンの加速、半導体の微細化、部品点数の削減、経営体質の強化として組織の見直し、SGAの削減などを行っていくとのこと。
なお、ゲームなどのコンテンツの詳細や続報は2008年7月15日からアメリカ・ロサンゼスルで開催されるE3で発表される予定だ。
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