プレーヤーの声が裏目に出る時--PAX 2008で講演
翻訳校正:石橋啓一郎
オリジナルの「Petz」のプロデューサー兼デザイナーがPenny Arcade Expoのようなハードコアなゲームの祭典で多くの聴衆を集めるようなことはないはずだと思う人もいるかもしれない。しかし、Andrew Mayer氏の「You Don't Know What You Really Want(自分の本当に望んでいることはわからない)」と題したパネルディスカッションは、会場である「Walfman Theatre」に多くの人を引きつけ、溢れ出した参加者がプレゼンテーションの途中で空いた席に座ろうと会場の外で待っているほどの状況だった。
Petzには悪評もあるが、Mayer氏が誇る長い経歴には多くのカジュアルゲームや「Second Life」「Cartoon Network」のオンラインゲーム、Wii用タイトルの「The Destiny of Zorro」などが含まれている。これらのプロジェクトを通じて、Mayer氏はプレーヤーとゲーマーの違いを学んだと述べた。
「プレーヤーはゲームをやめればそれで終わりだ。彼らは、ゲームをしていないときは、ゲームのことは考えていない」とMayer氏は言う。
プレーヤーは、同じものを求めている。つまり、適切に動くゲーム、しっかりしたキャラクター、感動を呼ぶストーリー、豪華な環境、手堅い操作方法だ。しかし、ハードコアゲーマーのフィードバックは、かえって悪いことを引き起こす場合もあるとMayer氏は述べる。
その例として、Mayer氏は同氏とKen Levine氏が「トライブス ヴェンジャンス」の発売後まもなく、小売店に行った時のことを話した。2人は店内を探したが、このゲームを見つけることができなかったため、店員にこのゲームの在庫があるかどうかをたずねた。在庫はあったが、「間違った人たち」が買わないように、マネージャーがこのゲームをカウンターの内側に置いていたというのが真相だった。
Mayer氏は、リアルタイムストラテジー(RTS)ゲームも開発会社がハードコアゲーマーの要望を取り入れすぎて損をしていると話す。長い時間をかけて、声の大きいハードコアゲーマーはハードコアなRTSゲームに影響を与えており、新しいファン層がこのジャンルに入ってくるのを妨げているという。
「ゲームが専門化すればするほど、それを好む人たち向けに作るのは簡単になる」とMayer氏は言う。「しかし、もし20人のためのゲームを作れば、買う人が20人しかいなくなるというリスクを冒すことになる。それなら自分で自分のゲームを作ればいい。確実に売れるのは1本だけだが、それを無料で手に入れることができる」(Mayer氏)
ハードコアゲーマーは開発会社を間違った方向に導く場合があり、開発会社自身も広い見方を持つにはプロジェクトと距離が近すぎる。Mayer氏が提案する問題解決の方法は、新たなユーザーにそのゲームを評価してもらうことだ。開発チームの対処方法には、グループインタビュー、ユーザー評価、そして経験などがある。
「多くのゲームを作れば、何かを学べる。自分の直感を完全に信じることはできないが、多くのゲームを作れば、間違った方向へ向かっている時には分かるようになる」とMayer氏は述べた。
また、後から無視することになっても、グループインタビューを行うテスターとプレーヤーの両方からのフィードバックに耳を傾けることも重要だ。Mayer氏は「Dogz」のテスターのグループインタビューについて話し、ある1人がゲーム内で背負って空を飛ぶジェットパックを取り入れたいと言ったというエピソードを披露した。
「われわれはジェットパックを入れることはしなかったが、もう少し派手さが求められていることはわかった」とMayer氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ



