米国ゲーム産業の6月の売上高、MGS4の発売でPS3の販売数が急上昇--NPD調査
翻訳校正:石橋啓一郎
Rockstar Gamesのマルチプラットフォームタイトル「Grand Theft Auto IV」(GTA IV)が4月に発売された際には、多くの業界専門家は「Xbox 360」と「PLAYSTATION 3」(PS3)のハードウェア販売は大きく加速するだろうと予想していた。しかし、この予想は裏切られた。GTA IVは評論家を圧倒し、第1週の売上高は記録破りの5億ドルに達したが、どちらのゲーム機もこの発売にほとんど影響を受けなかった。ソニーが同様に評判の高かったPS3専用の「メタルギア ソリッド4:ガンズオブパトリオット」(MGS4)を6月に発売し、NPD Groupの販売統計はゲーム機販売競争における専用ソフトの重要性を明らかにした。
NPDによる2008年6月の販売統計によれば、ソニーのPLAYSTATION 3は、KONAMIと小島プロダクションから発売されたMGS4から大いに恩恵を受け、同月に40万5500台の販売数を記録した。これは5月の販売台数の2倍近くになる。6月のXbox 360の販売数は、専用ソフトであるテクモの「NINJA GAIDEN 2」が発売されたにも関わらず21万9800台で、PS3はこれを大きく引き離した。
「プラットフォーム専用コンテンツは通常ハードウェアの販売を促進するものであり、PS3の販売状況には確かにメタルギア ソリッド4の影響が反映されている」とNPDのアナリストAnita Frazier氏は述べた。「PS3の販売台数は、前回の11月、12月の冬商戦期間の記録を除いては最高のものとなった」(Frazier氏)
しかしながら、ソニーは現世代ゲーム機における最大のライバルには勝利できず、任天堂のWiiは今回も家庭用ゲーム機市場の競争を完全に制した。期待はずれに終わったゲームキューブの販売から驚異的な人気を誇るWiiへの移行は悪魔と取引したかと思わせるほどだが、NPDの統計による6月の販売数はこれを反映して66万6000台だった。この急増によって、Wiiはこれまでの米国での販売数でXbox 360を上回った。これはXbox 360は丸1年間も長く市場に出回っているにもかかわらずだ。
「Wiiは小売店における米国での発売以降の販売数で1090万台に達し、現世代の家庭用ゲーム機ハードウェアの合計販売数でトップに立った」とFrazier氏は述べている。ただし、Frazier氏が続けて述べているとおり、これは完全な成功というわけではない。「Xbox 360プラットフォームは、現世代でもっとも多くのソフトウェアが販売されているハードウェアであり、平均でハードウェア1台につき8本のソフトウェアが販売されている」(Frazier氏)
携帯型ゲーム機市場では、ニンテンドーDSが支配を守り、6月の販売台数は78万3000台という脅威の数字だった。PlayStation Portable(PSP)は、値下げされる予定がないにもかかわらずそれ自体でかなりの数字を達成し、33万7400台が販売された。6月3日に発売された限定版の真紅の「God of War」をバンドルしたPSPが、PSPの販売数の急上昇につながったのかもしれない。
全体としては、ハードウェアの売上高6億1500万ドルは、6月のゲーム産業全体での売上高である17億ドルに大きく貢献し、前年同期と比べて53%増という急上昇を見せている。統計のそのほかの項目としては、ソフトウェアの売上高は前年比63%増の8億7300万ドル近くに上った。周辺機器はやや小幅の25%の上昇で、2億200万ドルとなった。
「ゲーム産業は、ますます難しさを増している経済状況において家庭内娯楽に回帰している人が多いことを反映して、一貫して好成績を続けている」とFrazier氏は分析している。「仮に2008年後半に成長率が鈍化したとしても、ゲーム産業は2008年には記録破りの220億ドルを超える売上高を達成するだろう」(Frazier氏)
期待に違わず、KONAMIのメタルギア ソリッド4はソフトウェアランキングのトップを占め、6月12日の発売以来米国で77万4600本が販売された。「予想通り、メタルギア ソリッド4はかなりの小売販売成績を達成し、PS3のハードウェア販売を牽引した」とFrazier氏は述べ、次のように続けた。「添付したメディアレポートにはハードウェアに同梱されたソフトウェアの販売数は含まれていないが、もしこれを含めれば、MGS4は100万本近く販売されたことになる」(Frazier氏)
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