「オリジナルタイトルで攻めていきたい」御影社長が語るイメージエポック
鬼頭世浪(編集部)
公開日時:2007/12/07 19:33
11月某日、ゲームディベロッパーイメージエポックが都内某所に引っ越し、同社プロデューサー 新納氏から「家近いんだから、せっかくだし遊びに来て下さいよ」と言われ、せっかくなので新オフィスにお邪魔してきた。
イメージエポックは2005年6月に設立され、2007年2月に発売された「ルミナスアーク」の企画・制作を担当、2008年初頭発売に向け、「ルミナスアーク2ウィル」を現在制作中のゲームディベロッパーだ。
会社としてはとしては若い部類に入るが、スタッフには「世界樹の迷宮」の新納一哉氏や「テイルズシリーズ」の金丸宏之氏といったある意味“活きの良い”スタッフも在籍しおり、現在開発されているタイトルには彼らが携わっているものもあるという。
今回、GameSpotでは、同社代表御影氏に同社の今後について伺う機会を得たのでインタビュー形式でお伝えしていく。
早速ですが、いきなり車のディーラーみたいなオフィスでびっくりしましたよ。螺旋階段なんかもあって結構おしゃれですね。
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| イメージエポック代表取締役 御影良衛氏 |
そうですね。さて、スタッフが増えたとのことですが、今現在110名の方が在籍されているとありますね。これらほとんどの方が開発スタッフということでしょうか。相当な規模のタイトルを自社で開発されているように見受けられますが。
御影氏: そうですね結構大きいタイトルも着手していますよ。弊社で現在の開発を進めているタイトルが4.5ラインありまして、その開発を行っている社内スタッフが大体それくらいになるといったところです。派遣で協力頂いている方やフリーランスで着て頂いている方も含めると130近いんじゃないですかね。
バックアップ(事務)が6名程度ですので120人以上が開発者として在籍していることになりますね。
それにグラフィックを一部外部にお願いしているのも含めると倍の数の開発者が動いている感じです。
現在の開発タイトルはプラットフォームを現在DSとWiiを予定しておりまして、理由は任天堂さんの開発体制がしっかりしているのと、何と言っても開発機材がリーズナブルなので僕らのような新規参入に敷居を下げて頂いている感じです。
機種は企画原案段階で自分たちでも選びますがクライアントさんと相談による所も大きいですかね。
4.5ラインとは結構な数の開発チームになりますね。それらは2008年中に発売を予定しているタイトルでしょうか?
御影氏:年内に発売する予定のものは、そのうち3タイトルになります。一番早いタイトルですと、パブリッシャさんは伏せさせていただきますが、一応春あたりにはなにかしらの発表ができるように努力しています。3タイトルということは4か月に1本くらいの割合ですね。ちなみに今回ご案内をいただいた新納さんのプロデュースするタイトルも入っていらっしゃいますか?
御影氏:2008年初頭に発表させていただくタイトルも含めて、現在、新納はそれぞれのタイトルのアドバイザー的に動いてもらっています。当然、新納がメインで手かげているタイトルも当然ありますが……そうですね、2008年中には何かしらの発表はさせていただきたいと思います。
2008年中ということは、次期は大体の予想で、アノあたりですよね。
さて、ディベロッパーさんということで、様々なゲームを制作されているとは思いますが、たとえば、版権ものなども今後は作っていかれるのでしょうか?
御影氏:基本的には考えておりません。こう断言して作ってしまうと、突っ込まれそうですが、他社さんとのコラボレーションとして作るのは別だと思っています。実際、「え?そことコラボレーションするの?」というようなタイトルを既に仕掛けていますから。
私としては、単純に会社を設立して日も浅いので会社のカラーを作らなくてはいけない。そのためにはオリジナルをきちんと育んでいけないという強い思いから来る所です。
極端な話ですが、夢を持ってこの業界に入ってきた人に、そういった既存の世界感を元にしたゲームばかりを作れといってしまうと、作り手の成長という要素で溢してしまう部分もあると思うんです。
逆に完全オリジナルも、世界観など1から生みだす苦労もあるわけで、たとえばアイテムの名前ひとつを決めるだけでも相当な苦労が必要になります。
とはいえ、これらを作り作品の中で生まれたアイテムや用語が使われるようになると、産んでいった苦しみというのは比例して喜びにもなると思っています。うちの社員にはそれを感じてほしいですね。イメージエポックはオリジナルのゲームを作って行ける会社なんだと。
企画・制作と付くのであれば、オリジナルで行きたいですね。いつも原案を作成してクライアントさんに売り込みに行きます。
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では、開発されているタイトルですが、現在のラインをお伺いする限り、任天堂さんのプラットフォームが多いようですが、メインのプラットフォームはDSやWiiに絞っているのでしょうか?
御影氏:おっしゃる通り、現在の主な開発ラインはDSやWiiをプラットフォームに開発しています。当然ですが、次世代機も視野には入れていますが、弊社もまだ若い会社ですし、スタッフの成長を見ながら作成できればと思っています。ちなみに現行機ではありますが、僕としては今PS2で作るのであれば、PSPで作りたいですね。
最近マルチプラットフォームタイトルも増えてきましたし、御影さんは人気を得たタイトルは移植などはされていかれないんですか?
御影氏:そうですね、移植やローカライズをするのであれば1本でも多くの作品を生み出して行きたいと思っています。ただ、弊社の新納なんかは割と移植肯定派で、移植は移植ならではのオリジナリティがあるという発想のようですね。機種を変えて表現方法が変わるのは楽しいんじゃないかと。彼は開発が楽しいということがスタッフのために最も大事だと考えていて、そこには自分も賛同しています。
単純に移植というとネガティブに聞こえてしまいがちですが、そういう意味ではないと?
御影氏:新納はいわゆるベタ移植とかは好きではないみたいですし(笑)。 決してネガティブな意味ではありませんね。そもそも自分も完全否定ではないんですよ(笑)。移植も良い事はたくさん有りますから。
また経営者としてタイトル数を多くする方がメリットが多いという意味も僕には含まれています。
さすがに100名以上の規模の会社なので、銀行さんを含めたくさんの資産運用をしていますからそう言う意味も含めての意見です。
また、矢継ぎ早に1から新しいアイデアを出させてスタッフを疲弊させるより、自分達の作品を移植しながら整理して遊んで、次のタイトルに向けた充電期間にするのも、開発のマネジメントとして一考に値するかなと。
環境の異なるプラットフォームを開発することで、何かしらの新しい表現方法を発見できたり、別のアイデアも浮かんでくるとするならば、移植は非常にポジティブなものだと考えます。
現状は私と新納が主軸に企画立案を行なって他にも実績のあるプロデューサー&ディレクターが4名ほど在籍しています。
ですので、この6名が立ち上げからコーディネイトを行なっている感じです。
それでも大体1年〜2年の開発期間を有するタイトルを作っていますので、切り替え時期というのはとても大変です。まだまだ初めての事が多いので、新納だけではなく他のメンバーとも良く相談して今後の事は決めて行きたいと考えています。
ではゲーム開発部分でお伺いします。御影社長が描くゲーム制作についてのイメージをお聞かせ願えますか? またイメージエポックの今後に方向性についてなどもお聞かせください
御影氏:ゲーム制作はチームワークだと思います。ディレクターやプロデューサーが一人で頑張ったところで良いゲームは作れません。チームが一丸となってユーザーの皆さんに楽しんでいただける作品をコンスタントに提供していければいいなと思っております。 また、我々もユーザーの皆様の意見は真摯に受け止めて、今後に反映させていきたいです。今年は特に目立ちましたが、「ファイナルファンタジー」や「ロックマン」など、ナンバリングタイトルとなっている既存の人気タイトルは、20年近い歴史がありますよね。我々も今後の20年、欲を言えばそれ以上の長い年月で愛される作品を作っていきたいです。
そのためには進行系でもっともっと自分たちを成長させていかなくてはと切に思っています。
行く行くはパブリッシャーへ転向すると。
御影氏:表現的には難しい部分なんですが、完全にパブリッシャーとして転向するということは今は考えていません。たとえば、我々が現在のゲーム業界でパブリッシングまで行って20万本を売り上げたタイトルが出たとしますよね。我々の力では20万本ですが、現在あるパブリッシャーさんたちと協力することで、もっと多くのユーザーさんの手に届くのであれば、ディベロッパーとして開発に注力し、パブリッシャーさんから、より多くのユーザーさんへ提供していただく形でしょうか。
やはり歴史や資産もあるのでパブリッシャーの力は大きいです、彼らと協力する事により自分たちが手がけた作品が1本でも多く販売できる体制になればそれで良いと思っています。
そういう理由もあってイメージエポックは沢山の会社様とお取引をさせて頂いている経緯もあります。
また現在の弊社の強みは開発力ですので、将来的には5本のラインを維持しつつ、ユーザーの皆さんに愛されるような作品を作りコンスタントに出していければいいと思っています。
本日はありがとうございました。
御影氏:来年の発表の時期にはまた遊びに来てくださいね。
インタビューの合間に御影氏は、新しいディベロッパーとしてのスキームを確立して、ゲームクリエーターにより良い環境の会社、もっと欲を言えば業界を作っていきたいとも語っていた。
プロジェクト名こそ同社公式サイト名にはでているものの、今回タイトルが明かされることはなかった。ゲーム好きの人たちが作る、ゲームに注目するユーザーも増えてくれることを願いたい。
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