ユーザーはゲームをどう見ている?--エフイズム アクセスリサーチ(2008年3月)

「エフイズム アクセスリサーチ」は、エンターブレイン マーケティング企画部が作成している、ゲームビジネスに関するインターネットレポート。従来のマーケティングレポートよりも、ユーザーの生の動きがつかめる貴重な情報だ。

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 「エフイズム アクセスリサーチ」は、エンターブレイン マーケティング企画部が定期的に作成している、ゲームビジネスに関するインターネットレポート。従来のマーケティングレポートよりも、ユーザーの生の動きがつかめる貴重な情報だ。

 今回は、2008年3月の動きについて紹介したい。

3月のゲーム関連サイトへの推定接触者数は982万。前月対比99.9%。前年同月対比119.0%

 3月のゲーム関連サイトへ推定接触者数は、前月とほぼ横ばいの982万。ただ前年同月対比で見た場合は119.0%と大幅に増加している。

「大乱闘スマッシュブラザーズX」、3月もコンシューマーゲームの第1位をキープ!

 「大乱闘スマッシュブラザーズX」が第1位にランクインしたのが、昨年の10月。従ってこの3月で連続6カ月間第1位をキープしたことになる。インターネット上ではいまだユーザーの注目を集め続けているといえる。また前月同様、利用頻度、視聴ページ数、利用時間でも他タイトルを大きく引き離している。推定接触者数は40万1000。

「モンスターハンターポータブル 2nd G」、「ポケモンレンジャー バトナージ」を抜き、コンシューマーゲームタイトルの第2位にランクイン。

 前月「ポケモンレンジャー バトナージ」に僅差で負け、第3位に甘んじていた「モンスターハンターポータブル 2nd G」だったが、3月においては推定接触者数を約17万増やし、堂々のコンシューマーゲームタイトル第2位にランクイン。推定接触者数は36万4000。

「ポケモンレンジャー バトナージ」、アクセス者数を増やしながらも、コンシューマーゲームタイトルの第3位にランクダウン。

 前月推定接触者19万4000で第2位のポジションを獲得した「ポケモンレンジャー バトナージ」だったが、3月においては、推定接触者数を30万4000に増やしつつも、第3位にランクダウン。これは、「モンスターハンターポータブル 2nd G」の急速な伸びの結果である。

再度浮上!「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち/V 天空の花嫁/VI 幻の大地」、コンシューマーゲームタイトルの第4位にランクアップ。

 前月推定接触者数9万7000で第7位だったが、3月においては推定接触者数を12万まで増やし、ランキングも第4位までにアップさせた。インターネット上ではいまだに注目を浴びている状況である。

「マリオカートWii」、初登場でコンシューマーゲームタイトルの第8位にランクイン。

 公式サイトの立ち上げが遅かった「マリオカートWii」だったが、立ち上げと同時にアクセスが集中。初登場でコンシューマーゲームタイトルの第8位にランクイン。

本年5月、6月発売タイトルで、ユーザーがすでに関心を持っているゲーム・タイトルは?

5月発売タイトルでは

1.「BLEACH〜ヒート・ザ・ソウル5〜」
2.「緋色の欠片DS」
3.「咎狗の血 True Blood」

6月発売タイトルでは

1.「テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-」
2.「ドラゴンボールZ バーストリミット」
3.「遙かなる時空の中で4」
4.「魔界戦記ディスガイア 魔界の王子と赤い月」

 週報のアクセス者総数を合算した発売前タイトルの状況によれば、本年4月、5月に発売されるタイトルへのユーザーの注目は、オンライン上では上記のゲームタイトルに集まっている。


マンスリーサマリー

2008年3月度コンシューマタイトルTop10バブルチャート

2008年3月度コンシューマタイトルTop10バブルチャート 情報提供:f-ism Access Research

 上記は2008年3月のコンシューマー・ゲームTOP10のタイトルをバブル・チャートで示したものである。

 グラフの見方を説明すると、バブル(球体)の大きさがアクセス者総数を示しており(本グラフでは、「大乱闘スマッシュブラザーズX」で40万)、縦軸に「一人当たりの利用時間」、横軸に「一人当たりの利用頻度」を示している。従って、バブルが大きく、さらに利用時間が長く、利用頻度が多い(=関心度が高い)タイトルであれば、確実にヒットする可能性があると推測できる。グラフ上では、バブルが大きく、限りなく「右上」のゾーンに位置しているタイトルがもっともその可能性が高いと予測できる。

 3月の状況を見てみると、前月同様「大乱闘スマッシュブラザーズX」が他タイトルをすべての面において大きく引き離し、圧倒的なポジションを確保している。他のタイトルの状況については、「ポケモンレンジャー バトナージ」と「モンスターハンターポータブル 2nd G」がアクセス者数は獲得しているが、利用頻度、利用時間では他タイトルと同じポジションに留まっている。
 また3月については新たに「マリオカートWii」がランキングインし、推定接触者数では他有力タイトルに比較すれば少ないが、利用頻度・利用時間においては、独自のポジションを確保している。さらに「古代王者 恐竜キング 7つのかけら」は前月同様、イベント情報や攻略情報の更新が大きく作用したと思われ、利用時間ではNo.1のポジションを確保している。

2008年3月ファミ通メーカーランキングTop10バブルチャート

2008年3月ファミ通メーカーランキングTop10バブルチャート 情報提供:f-ism Access Research

 同様に上記は、2008年3月のファミ通メーカーランキングTOP10をバブル・チャートで示したものである。

 このグラフからは、各メーカーに対するユーザーの関心度・注目度を推察することが可能である。前月と比較すると総合評価では任天堂のトップに変化はないが、3月においては、コーエー、セガが、利用時間、利用頻度で健闘している。この結果は、コーエーについては「無双OROCHI 魔王再臨」、セガについては「古代王者 恐竜キング 7つのかけら」、「龍が如く 見参!」が大きく作用していると思われる。

2008年5月発売タイトル/週間推定接触者合算数(2008年3月3日〜3月30日)

2008年5月発売タイトル/週間推定接触者合算数(2008年3月3日〜3月30日)
情報提供:f-ism Access Research

 上記グラフは、2008年5発売予定タイトルの各ゲームサイトに対する週間アクセス者数を合算したものである。発売前タイトルの状況をいち早く把握するため、現時点で最新過去4週間(03/03-03/30)のデータを使用している。これにより、ユーザーが今後発売されるどのゲーム・タイトルに興味を持っているのか推測できる。

 上記のグラフによれば、本年5月発売予定のタイトルの中でユーザーの関心は、「BLEACH〜ヒート・ザ・ソウル5〜」、「緋色の欠片DS」、「咎狗の血 True Blood」、「ルミナスアーク2 ウィル」、「ニッポンのあそこで」に集まっていると言える。ただし、5月発売タイトルに対しては全体的にアクセス者数は少なく、上記4週間で累計2万を超えているのは現状この5タイトルのみである。

 但し、このデータは下記の点を留意していただきたい。
1)掲載されているタイトルは、週刊ファミ通「新作ソフト発売スケジュール」に掲載されているもののみを使用している。
2)掲載しているデータは、調査期間中(4週間:03/03-03/30)の週間アクセス者数(週報)の合算数字である。従って重複するアクセス者数は除いていない。
3)また調査期間中の途中でサイトが立ち上がったものについては、数値が低くなっている可能性がある。

2008年6月発売タイトル/推定接触者合算数(2008年3月3日〜3月30日)

2008年6月発売タイトル/推定接触者合算数(2008年3月3日〜3月30日)
情報提供:f-ism Access Research

 同様に上記グラフは、本年6月発売予定タイトルの状況である。
 6月発売タイトルもまだ全体的にアクセス者数は少ない状況ではあるが、このデータによれば、「テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-」が群を抜いており、すでに累計6万を超えるアクセス者数を獲得している。またそれに続くタイトルとしては、「ドラゴンボールZ バーストリミット」、「遙かなる時空の中で4」、「魔界戦記ディスガイア 魔界の王子と赤い月」となっている。


マーケットトレンド

月間推定接触者数の推移(マーケット全体/マーケット・カテゴリー別)

 昨年3月からのトレンドを見てみると、ゲーム関連サイトに対するアクセス者数は増加傾向にある。前年同月対比で見た場合、インターネット全体が117.4%、エンターテイメント全体が112.3%の伸びに対し、ゲーム全体は119.0%伸びている。ただゲーム全体を前月対比で見た場合は、ほぼ横ばいで99.9%

推定接触者数の推移(マーケット全体) 推定接触者数の推移(マーケット・カテゴリー別)
月間推定接触者数の推移(マーケット全体) 月間接触者数の推移(マーケット・カテゴリー別)
情報提供:f-ism Access Research

 また接触率においてもゲーム全体が伸びている。本年3月の接触率を前年同月対比で見た場合、エンターテイメント全体が-2.6ポイントに対し、ゲーム全体は+0.4ポイントとなっている。但し前月対比で見た場合には、3月のゲーム全体は-0.2ポイント減少している。

月間1人当たりの利用頻度(マーケット全体/マーケット・カテゴリー別)

 エンターテイメント全体と比較した場合のゲーム関連サイトの特徴は、利用頻度が高いことと、利用時間が長いことが挙げられる。但し本年3月のゲーム全体の月間一人当たりの利用頻度、利用時間は前年同月と比較すると減少傾向にある。利用頻度においては-0.4回、利用時間では、-8分07秒となっている。

月間1人当たりの利用頻度(マーケット全体) 月間1人当たりの利用時間(マーケット・カテゴリー別)
月間1人当たりの利用頻度(マーケット全体) 月間1人当たりの利用時間(マーケット・カテゴリー別)
情報提供:f-ism Access Research

 但しこの傾向は改善の方向に向かっており、本年3月のゲーム全体の月間一人あたりの利用頻度を前月と比較した場合は+0.5回、一人あたりの利用時間を比較した場合は+4分36秒に増加している。

月間推定接触者数の推移

月間推定接触者数の推移(ゲーム・マーケット) 月間推定接触者数の推移(ゲーム・マーケット)
情報提供:f-ism Access Research

 次にゲーム・マーケットにフォーカスして、コンシューマー・ゲームとオンライン・ゲーム(PC)を比較してみると、本年3月については、前年同月と比較した場合、推定接触者数では、コンシューマー・ゲームが119.9%、オンライン・ゲームが102.7%と双方とも増加している。しかしながら前月と比較した場合は、コンシューマー・ゲームが99.1%と微減、オンライン・ゲームが102.2%で微増の結果であった。

月間1人当たりの利用頻度の推移(マーケット全体) 月間1人当たりの利用時間の推移(マーケット・カテゴリー別)
月間1人当たりの利用頻度の推移(マーケット全体) 月間1人当たりの利用時間の推移(マーケット・カテゴリー別)
情報提供:f-ism Access Research

 また利用頻度を前年同月対比で見た場合、コンシューマー・ゲームが+1.5回、オンラインゲームが+5.0回とオンラインゲームの頻度が高まっているが、前月対比で見た場合には、コンシューマー・ゲームが1.5回の増加に対して、オンライン・ゲームは-4.0回と減少している。さらに利用時間を前年同月対比で見た場合でも、コンシューマー・ゲームが+1分10秒に対して、オンライン・ゲームは-2分32秒となっている。ただオンライン・ゲームの利用時間に関しては回復の傾向を示しており、前月対比で見た場合には、+5分01秒と大幅に増加している。

プラットフォーム別/月間推定接触者数の推移

プラットフォーム別/月間推定接触者数の推移 プラットフォーム別/月間推定接触者数の推移
情報提供:f-ism Access Research

 次にプラットフォームの状況を見てみると、本年3月は任天堂が3カ月月連続で推定接触者数を落としている。任天堂の3月の推定接触者数は前年同月対比で95.2%(実数で-7.3万人)になっており、接触者数、利用頻度、利用時間ともすべておいて前年割れしている。但し前月対比で見た場合、利用頻度、利用時間は前月から飛躍的に向上し、利用頻度では+8.1回、利用時間では+4分03秒増加している。これは「大乱闘スマッシュブラザーズX」が大きく作用していると思われる。

2008年2月/同年同月対比 2008年2月/同年同月対比
情報提供:f-ism Access Research
プラットフォーム別/月間一人当たりの利用頻度の推移 プラットフォーム別/月間一人当たりの利用時間の推移
プラットフォーム別/月間一人当たりの利用頻度の推移 プラットフォーム別/月間一人当たりの利用時間の推移
情報提供:f-ism Access Research

 本年3月においては、SCEならびにマイクロソフトもスコアを落としている。前年同月対比では、SCEは推定接触者のみ、マイクロソフトは接触者数、利用頻度、利用時間を増加させているが、前月対比で見た場合は、利用頻度で、SECは-3.1回、マイクロソフトは-4.3回、利用時間では、SECで-1分33秒、マイクロソフトで-3分12秒減少している。


f-ism Access Research
http://www.f-ism.net/access/


筆者など : 小川陽平(GameSpot Japan)
掲載日時 : 2008/05/20 19:45
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