ドーム型アミューズメント筐体「P.O.D.」、【機動戦士ガンダム 戦場の絆】開発者インタビュー(後編)
2006年11月より、全国アミューズメントスポットにて「機動戦士ガンダム 戦場の絆」(戦場の絆)が稼動を開始した。ドームスクリーン型筐体“P.O.D.”(パノラミック・オプティカル・ディスプレイ)に投影された迫力ある3Dガンダムワールドで繰り広げるバトルは、モビルスーツの操縦にあこがれる人には、夢のような作品だ。
今回のインタビューでは、同作のプロデューサー、バンプレスト アミューズメント本部 馬場龍一郎氏を筆頭に、P.O.D.開発からは、バンダイナムコゲームス コンテンツ制作本部技術グループ R&Dチーム 菊池徹氏。ゲームデザイン部門からは、同社AMクリエイティブグループ ゲームデザインチーム 高橋雄二氏と、第1制作ユニット ゲームデザイナー/プロセスマネージャー 夛湖久治氏にご出席いただき、誰もがモビルスーツのパイロットになれるという本作の魅力と、ドーム型スクリーン筐体の制作経緯について伺った。
後編では高橋氏と夛湖氏を中心に、ゲーム部分の話をお届けする。
(前編はこちら)
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--まず、本作はドームスクリーンという構造上、画面のデザインなどで苦労されたと思うんですが、どこに一番重点を置いて作られましたか?
高橋雄二氏 |
高橋氏:
まず1人称という視点、またスクリーン投影ですので、開発当初から懸念されていた3D酔いというのがありますね。
3D酔いというのは、画面を見えなくする(視覚情報を少なくする)ことで酔わなくなってくるんですよ。そうするとせっかくのドームスクリーンの良さがなくなり、一部しか見えない状態になる……それを防ぐためには、各パーツをフレームで覆っていくというようになりました。プレイ中の一番見られる情報は何かなどフレーム単位で改善し、目隠しになる代わりの情報を配置していったら、現在の状態になったということです。
基本的に一番重要なものは画面の中心に寄せるようにして、サイドは余裕が出てきた人がみるという形になってます。
--現在スクリーンの両サイドにあるものは、透明なレイヤーで表示されたブロック単位の状態になってますが、たとえば各情報ブロックの内側にはスモークがかかっているようなことなどありましたか?
高橋氏:
ええ、今でこそタンクトップ型の画面ですが、場合によっては画面が真っ黒に覆われてる時もありました。
スクリーンは仕様上、スクリーンとの投影距離によってドットの粗さが変わってくるんです。上のほうが細かくって、上が一番綺麗になっています。また、下になるにしたがって表示も粗い状態です。
その仕様もあってか、レーダーは元々画面の下にあったん時期もあるんですが、そうすると細かい情報が読み取りにくかたり、そもそもその位置にあると下にいる敵を狙う時に邪魔になるというのが問題になりました。
遊びやすさと狙ったところが見える……地形のデータと味方の位置も見れる。など苦労しましたね
夛湖氏: レーダー何回移動しましたっけ?
高橋氏:
かなり……移動しましたね。
商談会の時に出展した画面では、画面中心のすぐ右にレーダーがあったんですが、見やすかった反面、敵が寄ってくると見えなくなるんですよね。
そのため、レーダーの表示濃度を薄くしようというアイデアもあったんですが、そもそも初心者の人はレーダーを見る余裕は少ないだろうということで、余裕が出てきてから見れるようにと考慮し、最終的には今の場所になります。結局、10回以上変えましたね。
夛湖氏: 足元にあったこともあります。でもそこからだと、ジャンプしてるときロックオンした場合に、下が見えないのもつらかったですね。
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| スコア、アーマー値、ブーストゲージ、自拠点耐久度など、画面上には多数の情報がある。今でこそレーダーは右上にあるが、開発段階では画面中央にあることもあった。 | |
--プレイ中、音声でアナウンスが入りますが、音声はビジュアル以外にも盛り込んだアイデアのひとつですか?
高橋氏:
画面の情報があまりにも増えすぎると伝わりづらいということでアナウンスを入れました。ゲームを始めたばかりの方や、レベルの浅い方へのサポートとして、ビジュアルと音声のアナウンスは必須かなと思いました。
開発段階では、右だ、左だと連続で再生されると、どっちなんだ? と、分かりにくいという議論もあったんです。しかし、一番知ってもらいたいのは、そもそもその状況に入ったということは、かなりヤバイということなんです。そういうのも考えて両方での仕様になっています。
(C) 創通エージェンシー・サンライズ
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